ずっと、そばに
「大丈夫? 寒くない? 」
「………はい、だ、大丈夫です 」
真緒さんが優しい人だって、知っている。
入院中、私の様子を見にきてくれたとき、
うまく話せなかったけど、不機嫌そうな顔は一度だってされたことないから。
それなのに、少し緊張してしまった。
「寒いでしょ。震えているよ
あっ、隣座るね 」
私のすぐ横に座る真緒さん…
少しだけ、体に触れて体温の温かさが伝わってきた。
「陽菜ちゃん、学校は行かないの ? 」
責めるような口調ではなく、とても優しい話し方。だけどあまり聞かれたくない質問。
頭の中でこれを聞かれると思っていたから
不思議なほど緊張してしまっていたのか…
やっと自分でも理解した。
「ちょっと…色々あって……… 」
「そっか………」
それ以上は何も聞かないでくれる真緒さん。
良かった…少しホッとする。
聞かれれば、嫌なことを思い出してしまうから…