救われ王子にロックオン~溺愛(お礼)はご遠慮させて頂きます~
「光治様、あやめ様。おはようございます。良い朝をお迎えになられたようでございますね」
何もかもお見通しといった極上笑顔の田中が現れたのが、あやめも光治も服を着終えた後であったことは幸いだった。
「杜若本家の方にお食事をご準備してございます」
「ありがとう、田中」
光治は当たり前のようにあやめの腰に手を添え、階下へ移動するためのエスコートをした。
「内面から輝くお二人の姿は眩しくて目の保養にございますね」
田中の言い方が、なんだか含みを帯びているようで気になるが、下手に問い返されてもは困るのであやめは何も言い返さないことにした。
「その様子だと全て万事上手くいっているようだね」
「ええ、聖川ホールディングスにかかれば不可能なことはございません」
「そうか。頼もしいな。早速父に確認を取って計画を推し進めることにしよう」
「?」
仕事の話なのか、あやめにはさっぱりな会話が続いていたが、流されっぱなしのあやめにはもはや手も足も、ましてや口すらも突っ込む段階にはないので、黙って本家の食卓に向かうことにした。
何もかもお見通しといった極上笑顔の田中が現れたのが、あやめも光治も服を着終えた後であったことは幸いだった。
「杜若本家の方にお食事をご準備してございます」
「ありがとう、田中」
光治は当たり前のようにあやめの腰に手を添え、階下へ移動するためのエスコートをした。
「内面から輝くお二人の姿は眩しくて目の保養にございますね」
田中の言い方が、なんだか含みを帯びているようで気になるが、下手に問い返されてもは困るのであやめは何も言い返さないことにした。
「その様子だと全て万事上手くいっているようだね」
「ええ、聖川ホールディングスにかかれば不可能なことはございません」
「そうか。頼もしいな。早速父に確認を取って計画を推し進めることにしよう」
「?」
仕事の話なのか、あやめにはさっぱりな会話が続いていたが、流されっぱなしのあやめにはもはや手も足も、ましてや口すらも突っ込む段階にはないので、黙って本家の食卓に向かうことにした。