今日も、私は瀬那先生を誘惑します。

「他の男には絶対やるなよ」

「え?」

「触りたいからって、むやみやたらに男を触るな」

「ごめんなさい……勝手に触っちゃって」



怒った口調の瀬那先生。



よほど髪の毛を触られたくなかったんだ。

申し訳ないことをしてしまった……と、すごく反省した。



誰だってされたくないことはある。

それなのに私ってば、テンションが上がって勝手に髪の毛を触ってしまった。



瀬那先生が気を利かせてわからないところを教えてくれてるのに、私はいったいなにを遊んでるんだ……。



反省の意味も込めて、私は瀬那先生から少しだけ離れた。



「……はぁ」と、ため息をつく瀬那先生。


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