今日も、私は瀬那先生を誘惑します。
途中で大量の資料が私の手からこぼれ落ちてしまいそうになった……。
そんなときに、タイミングよく門奈くんが来てくれた。
そのあとすぐ、なぜか瀬那先生も現れて、2人が一緒に資料を運んでくれることになった。
さすが男の人なだけあって、重い資料も軽々と持っていて思わず2人を見惚れてしまった。
……特に、瀬那先生の方なんだけど。
社会科室に着き、ドアを開けようとしたら後ろから誰かが「門奈ーっ!」と叫びながら走ってきた。
声がする方を見てみると……ひとりの男の子が息苦しそうにしながら私たちの目の前で立ち止まった。
「門奈、今日陸上のミーティングあるんだけど……っ」
男の子がカスカスの声でそう言うと、門奈くんは「やべ!すっかり忘れてた!」と焦ったようにジタバタし始めた。