今日も、私は瀬那先生を誘惑します。
私もなんとか追いつき、助手席の窓が空くと……瀬那先生の顔が見えた。
「なんだ、おまえたち最近よく一緒にいるな」
「まぁ、いろいろとあってねー」
「いろいろ?」
私と門奈くんが最近よく話してるところ瀬那先生にも見られてたんだ……。
もしかして、私と門奈くんがどういう関係なのか気になってる……?
そう思ったら、私は内心ドキドキが止まらなかった。
「あ、明日俺たち海行く予定で早起きしなきゃだからもう帰ります!先生またねー!」
「え、門奈くん……っ」
私の気持ちもつゆ知らず、門奈くんはそう言うと私の手を握り、駅の方へと歩き出した。
……暗くて瀬那先生の表情見れなかったな……。
私と門奈くんのこと勘違いしてないよね……?
付き合ってるって思ったかな……。
少しして振り返ると、瀬那先生の車はもうなかった。
とりあえず、瀬那先生が誤解してないことを祈ろう……。