今日も、私は瀬那先生を誘惑します。
「つうかさ、暇な日ある?放課後遊ぼうぜ」
門奈くんのその言葉がきっかけで、私たちは明後日の金曜日に遊ぶことになった。
……しかし、今回遊ぶことをOKしたのには他にも理由がある。
そう……実は、蛍は伊吹くんに絶賛片想い中なのだ。
蛍と伊吹くんは、中学2、3年の2年間同じクラス。
伊吹くんは、基本的に女の子とはあまり話さないのに……なぜか蛍とは普通に話してくれたらしい。
次第に、自分だけに心を開いてくれていることに気づき、それから伊吹くんを意識するようになった蛍。
恋をしている蛍はいつも輝いて見えた。
蛍は天真爛漫な性格で、男女関係なく誰とでも気さくに話せる蛍も、伊吹くんのことになると……一気に奥手になってしまう。
なので、蛍は自分の気持ちを伝えることができず……中学校生活が終わってしまった。
基本女の子としゃべらないけど、蛍とはしゃべるって……それって、蛍のことが好きだからじゃないの?