今日も、私は瀬那先生を誘惑します。
それでもそのときの呉羽はすぐに冷静になって、「他にキャーキャー言ってくれる女の子たちたくさんいるじゃないですか」なんて言ってきた。
そりゃあ、若い女の子にキャーキャー言われて嬉しくないはずがない。
……でも、なんでだろう。
呉羽が1人で俺のところに来てくれる方が、疲れがとれる。
それに、呉羽といると自分を鼓舞できる。
前向きで明るい呉羽の性格に、俺はかなり助けられてると思う。
呉羽のなんでも全力でがんばるところを間近で見てきたから……自然と俺も頑張らなきゃって思える。
それだけなら、まだかわいい生徒の中のひとりで済む話かもしれない。
……だけど、呉羽と話してると、つい意地悪したくなってしまう。