今日も、私は瀬那先生を誘惑します。
どうしよう、どうしよう、どうしよう……。
嬉しすぎて、どうにかなっちゃいそうだよ。
「瀬那先生が私を好きになってくれることなんて夢のまた夢だと思ってた……」
最初から叶わない恋だと思って始めたようなものだから、瀬那先生からの言葉を受け止めるのにちゅうちょしてしまう。
「瀬那先生、私のほっぺつねってください」
「ほっぺ?」
「これが現実なんだってまだ信じられないんです。だから、思いっきりつねってください」
今が現実なんだとわかるためにもお願いします……。
「……わかった」
瀬那先生はそう言うと、私の頬に優しく触れてきた。
自分で言ったものの、痛いのが怖くなってきたので、私は目をギュッとつぶった。
そのまま、つねられ待ちをしてみたが……一向に頬に痛みを感じない。