今日も、私は瀬那先生を誘惑します。


瀬那先生は、私の家の近くのコンビニまで車で迎えにきてくれた。



さっそく車に乗り込むと、そこには私服の瀬那先生が。

もうそれはそれは……イケメン度が増していた。



大きめの白のTシャツにデニムのスキニーパンツとシンプルなんだけど、時計と小さな十字架のゴールドのネックレスがオシャレ。



「……かっこいい……」



かっこよすぎて、思わず声が漏れてしまった。



「髪の毛、巻いたんだ?」



そう言って、私の髪に優しく触れる瀬那先生。

髪の毛を触られてるだけなのに、もう鼓動の速さが異常レベル。



「せっかくのデートだから、頑張りました」

「そうなんだ、俺のため?」

「……はい」

「似合ってるよ。ずっと見ていたいくらい、かわいい」

「え……っ⁉︎」

「って言っても、そしたら運転できないからね。我慢します。では、出発〜」



まだ出発してもいないのに、私の心を鷲づかみにする瀬那先生はそう言って車を走らせた。


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