今日も、私は瀬那先生を誘惑します。
「お茶、淹れようか」
瀬那先生はそう言って、温かいお茶を淹れてくれた。
部屋が涼しいので、ちょうど温かいものが飲みたかった。
……やっぱり大人の男の人は気づかいがすごいなぁ。
せっかく窓からの景色がキレイなので、窓際のイスに座って食べることにした。
それからは、和室の部屋で横になったり、テレビを見たり……こんなにゴロゴロしていいのかというほどリラックスさせてもらった。
瀬那先生はというと……窓のところに座り、スマホをいじっている。
もっとかまってほしいなぁ……。
なんて、そんなこと思うのは変なのかな。
せっかく、2人しかいない空間なんだもん。
もっと……近くにいたい。
「……ねぇ、瀬那先生」
私が名前を呼ぶと、瀬那先生は「ん?」と、目線だけを私に向けた。