今日も、私は瀬那先生を誘惑します。

「なら、近くにおいで」



夕焼けに染まる瀬那先生が、私を誘惑する。

蜜を求めた蜂がキレイな花に吸い寄せられるように……私も、瀬那先生に吸い寄せられた。



私が近くにくると、瀬那先生は私の手首をつかみ自分のほうへと引き寄せた。



浴衣を着ているから……?

夕焼けがプラスして、瀬那先生の大人の色気がすごすぎるため、瀬那先生のことを直視できない。



そんなことは関係なしに、腰を引き寄せられたことによりさらに2人の距離は近づき……瀬那先生の唇と私の唇は触れた。



触れては離れるを……何度も繰り返す。

今までの軽いキスとは違う。



離れる一瞬に、私の息が漏れる。

どこで息をすればいいのかもわからない。

ただただ……瀬那先生のキスに必死についていく。



苦しさから……私は、瀬那先生の浴衣をギュッと掴む。

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