今日も、私は瀬那先生を誘惑します。

「いい場所とったから、一緒に見ない?」



2人になりたい私をよそに、麗華から誘いを受けた。



「俺の友達がつむぎと仲良くなりたいって言ってるんだけど……どうする?」



瀬那先生は、そう聞くものの……。

そう言われてしまったら、断れるわけない。



麗華さんも良かれと思って私たちを誘ってくれたんだろうし、瀬那先生ももう少し友達と話したいんだろう。

私だって、瀬那先生の友達とは仲良くなりたい。



……それに、私と瀬那先生は、会おうと思えばすぐに会えるもんね。



せっかくの好意を無駄にはできず、結局一緒に見ることになった。



砂浜にも結構たくさんの人が場所取りをしていて、いよいよ花火が始まるんだとワクワクしてきた。

花火大会に来たんだもん。

花火をちゃんと楽しもう……!



瀬那先生の友達の後ろに、私が持ってきた2人用のレジャーシートを敷き、私と瀬那先生は座った。


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