今日も、私は瀬那先生を誘惑します。

すると、すぐに麗華さんが瀬那先生の隣に来て、それから花火大会が始まるまでずーっと瀬那先生と麗華さんは話していた。



瀬那先生は私に気を使って、私が話に入れるようにしてくれたけど、麗華さんはそれを遮るように瀬那先生に話しかけた。



さすがの私でも……イラっとしてきたぞ。



そんなこんなで、花火大会が始まる。

麗華さんの目線が花火に向いたおかげで、瀬那先生をやっと独り占めできそうだ。



そう思いながらも、私も花火を堪能していると……瀬那先生が腰に手を回してきた。

ドキッとする。



「せんせ……」



驚いたせいで、瀬那先生の友達がいるのに"先生"と言ってしまいそうになった。

だけど、言いかけたところで瀬那先生に口を指で押さえられた。



「今は、瀬那って呼んで」



瀬那先生に耳元で小さくささやかれ……花火に集中しなきゃいけないのに、ちっとも集中できない。

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