今日も、私は瀬那先生を誘惑します。

「麗華さんも一緒に乗っけてあげれば……?」



……そう思っていたのに、お人好しな俺の彼女はそんなことを言う。



つむぎは7歳も下の女子高生。

だけど、なんだかんだ俺は……つむぎに弱い。

かわいいつむぎにそう言われたら、そうしないわけにはいかない。



かなり嫌々、麗華も後ろの席に乗っけて一緒に帰ることになった。



案の定、さっきの疲れた発言はウソのように、昔の俺についてベラベラとしゃべる麗華。

本心はどうなのかわからないが……つむぎは、麗華の話に耳を傾けているようだった。



麗華の家に到着すると、麗華は「瀬那、ありがとう〜!また近いうち飲みにでも行こ!また連絡してね〜!」と手を振って、家の中に入っていった。

ここ最近は一緒に飲みに行ったことなんかないのに、最後まで荒らしていくな……。



そして……やっとつむぎと2人きりに。

しかし、車内には気まずい空気が流れていた。

< 243 / 397 >

この作品をシェア

pagetop