今日も、私は瀬那先生を誘惑します。
だけど、それも含めて……こんなに完璧な人がこの世の中にいてもいいんだろうか。
そんな人が私の彼氏でいいんだろうか。
夏休み中、私はそんなことを真剣に考えていたのであった。
ーーー……1ヶ月の夏休みが終わり、新学期へと突入した。
瀬那先生と付き合うことになってから初めてくる学校。
なにも変わらないのに、変にソワソワしてしまった。
瀬那先生とは授業中か廊下でしか会うことがないのだが、今までのように自分から近づいていくことができなくなってしまった。
……だって、彼氏なんだよ⁉︎
他の生徒たちの目の前で彼氏に飛びかかれないでしょう⁉︎
それに、休みの日は2人きりで会えるし、もう今は不安だってない。
そう……これが、彼女としての余裕なのだ。
そんなこんなで暑苦しい夏もだんだんと終わりが見えてきたころ……瀬那先生から、ある提案をされた。