今日も、私は瀬那先生を誘惑します。
席に案内され、私はペペロンチーノのサラダセットを、瀬那先生はカルボナーラのサラダセットを頼んだ。
料理がくるまでの間に、私はずっと聞きたかったことを聞くことにした。
「瀬那先生は、私の両親に会うのいやじゃないんですか……?」
「なんで?」
「……だって、私たちは先生と生徒という関係なわけで、もし反対されたらどうしようって……不安になりませんか?」
私の考えが子どもなんだろうか。
不安になるくらいなら、もう少し内緒にしたまま付き合っていてもいいんじゃないかとすら思ってしまう……。
「そんなの、認めてもらうしかないだろ」
そんな私に、瀬那先生は真っ直ぐとした目でそう言ってきた。
「正直、俺だって生徒を好きになるなんて思ってなかったし、好きになっちゃいけないって思ってた。それでも……気持ちが抑えられないくらい、つむぎのことが好きになっちゃったんだからしょうがないだろ?」
「……っ」
「すぐには難しいかもしれない。それでも……つむぎの両親には納得してもらいたいと思うよ。説得し続ける覚悟があるから、つむぎと付き合うと思ったんだ」