今日も、私は瀬那先生を誘惑します。
私が笑ったあと、瀬那先生も同じように笑った。
「俺は、つむぎしか欲しくないんだよ。それをちゃんと覚えてて」
瀬那先生の熱い手が私のほっぺに触れる。
こんな風に言われたら、忘れたくても忘れられない。
私だって……瀬那先生しかいらないよ。
……私は恥ずかしさを押し殺し、なんとか瀬那先生の身体を拭き始めた。
瀬那先生の筋肉質な身体にドキドキが止まらない。
タオル越しじゃなくて、直接手で触りたいとすら思ってしまう……。
瀬那先生との距離が近くて、息づかいも聞こえてくる。
「俺がなにかしてこないか……ドキドキしないの?」
瀬那先生は、私の顔が近づいたときを狙って、わざと私の耳元で言ってきた。
そりゃあ、なにかされるかも……って少しはドキドキしていたけど、本人にそんなこと言えるわけない。
「……瀬那先生、熱でもうおふざけできないでしょ」
「……なんだ、つむぎの方が一枚うわてか」
「……それに……」
「それに?」