今日も、私は瀬那先生を誘惑します。

いつも瀬那先生のペースに流されてしまう。

たまには、私のペースに瀬那先生を巻き込みたい……。



私は、タオルを握りしめる力を強くした。



「瀬那先生になら、なにされても大丈夫です」



すると、瀬那先生が「はぁ……」と大きくため息をついた。



「つむぎちゃん、そういうことは今言わないでほしかったよ」

「……え?」

「完全に生殺しなんだけど。なんで俺は、こんなときに熱なんだよ……」



猛烈に悔しがる瀬那先生に、私の頭の中ははてなだらけ。



瀬那先生が我慢してるかもしれないって蛍に言われたから、安心してもらうために、私もこの先、なにをされてもいいよって意味で言ったんだけど……。

どうやら、タイミングを間違えたみたい?



「下は自分で拭くから大丈夫」と、瀬那先生は私からタオルを奪った。

< 289 / 397 >

この作品をシェア

pagetop