今日も、私は瀬那先生を誘惑します。

俺の胸のあたりにつむぎの顔があるため、起きてるのか確認できない。

静かだな……寝たか?



俺はホッとし、眠りにつこうとした……その瞬間。



「ねぇ、瀬那先生」



まだ寝ていなかったらしいつむぎが、つぶやく。



「瀬那先生のしたいこと、していいよ」



は……?

この子は、なにを言ってるんだ?



「さっきの俺の話は聞いてた?」

「聞いてた」

「なら……」

「瀬那先生に、我慢してほしくないの」



俺は腕の中にいるつむぎに視線を向ける。

上目遣いで真っ直ぐと俺のことを見ていた。



その目を見て……俺はの中のなにかがプツンと切れた。



「もう、知らねぇからな」

< 301 / 397 >

この作品をシェア

pagetop