今日も、私は瀬那先生を誘惑します。

朝からがっつく男だと思われたくない。

……本音を言えば、がっつきたいけど。



朝からラブラブできて幸せな俺は、相当安上がりだと思う。

体調も良くなったので、お昼前に車でつむぎを家に送り届けた。



そのあと、家に帰ってくると……アパートの前には麗華がいた。



「ちゃんと、言っておきたいと思って」

「……近くに公園があるから、そこで話そう」



麗華を部屋には入れたくなかったため、俺たちは公園のベンチで話すことにした。



「そんで、なに」

「本当はね……ずっと瀬那のことが好きだったの」

「……」

「でも、告白して振られたら友達の関係に戻れない気がして……それなら、1番近い女友達でいようと思ったの。そうすればこの先も瀬那の近くにいられると思って……」



俺は、麗華の話を黙って聞いていた。

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