今日も、私は瀬那先生を誘惑します。
「瀬那のことが……好きです。付き合ってください」
「麗華の気持ちは、なんとなく気づいてた。それなのに……なぁなぁにしてた俺も悪かったと思う」
「……悪いと思うなら、償いでもいいから付き合ってよ」
俺の手を握ってくる麗華。
その手を……俺はそっとどかした。
「それはできない。つむぎのことを、これからもずっと大事にしたいんだ」
「あの子まだ10代でしょ?瀬那のこと、遊びかもしれないよ?」
「つむぎは、そういう器用なことできないよ」
「……よく、知ってるんだね」
「それくらい好きだから」
俺の揺るがない気持ちが伝わったのか……さすがに麗華は諦めがついたみたいで。
「……わかった、諦めるよ。もうあんなにイチャイチャ見せつけられたくないからね」
それは俺も反省している。
麗華にはつむぎとのイチャイチャを見せつけすぎた。
俺は返す言葉も見つからず、笑うしかなかった。