今日も、私は瀬那先生を誘惑します。
「花火大会のキスといい、昨日といい、人に見られて興奮するタイプなの?」
「今までそんなことないし、今も基本的にないけど……つむぎが恥ずかしがってる顔見るのが好きなんだよね」
「それ、変態っていうんだよ」
「そうなんだ」
つむぎと付き合ってから、自分が相当な変態なんだということはわかってきた。
「変なことして引かれないようにね」
「頑張るわ」
麗華は最後に嫌味を残し……「じゃあ、またみんなで集まるときにね」と、俺に背中を向けた。
「麗華、ありがとう」
いろいろあったけど、好きになってくれた気持ちはありがたく思う。
俺の言葉が聞こえたのか……麗華は振り返り、顔の前で大きくピースをした。
【瀬那 side end】