今日も、私は瀬那先生を誘惑します。

「……っぶねぇ」と、瀬那先生が後ろから私を抱きかかえて助けてくれた。



「瀬那先生、ありがとうございます……」



最近は新任研修や学校のことで忙しい瀬那先生。

こうして2人だけの空間になるのは……この前の自分の部屋でのイチャイチャぶり。

ということで、久しぶりの瀬那先生にドキドキしてしまう。



「ケガしてるんだから気をつけろよ」

「……ごめんなさい」

「まぁ、つむぎに触れたから、俺としては万々歳だけど」



サラッと私を赤面させる瀬那先生。



「どこか痛めてないか?」

「大丈夫ですよ?瀬那先生って、本当に心配性ですよね」



私は、このときまで、瀬那先生がただの心配性なんだと思っていた。

私を支えながら、少し拗ねた顔をする瀬那先生。



「……そりゃあ、心配で仕方ないよ」

「……」

「いろんな男子生徒がつむぎのことを狙ってて、それを妬んだ女子生徒にいじめられてないかなとか。ずっと心配」

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