今日も、私は瀬那先生を誘惑します。
「瀬那先生、どうしたの?」
「この時期、偏頭痛によくなるんだよ。さっき授業もなかったから少し休んでた」
「大丈夫なんですか?」
「寝たらだいぶましになった。それより、2人はどうした」
私はまだ痛い足首を瀬那先生に見せる。
「包帯がとれちゃって、保健室の先生にやってもらおうと思ったんだけどいないから……」
「私が代わりにやってみたんだけど、うまくいかなくて……」
蛍がそう言うと、瀬那先生は立ち上がり……私に近づいてきた。
瀬那先生は「貸してみな」と、蛍から包帯を受け取る。
そして、病院の先生が巻いてくれたように、私の足首にキレイに包帯を巻いてくれた。
「えっ、すご!」
思わず、蛍も驚く。
「お母さんより上手です!」
「部活やってたときによくケガしてたから、包帯くらい朝飯前だな」
「部活って、なにしてたんですか……?」
「サッカーだよ。中高ってサッカー部で、大学ではフットサルをやってた」