今日も、私は瀬那先生を誘惑します。

目が合った私と瀬那先生は、ヤベッと同じような顔をする。

危機を感じた瀬那先生は、私の乗るベッドに乗ってきて……カーテンを閉めた。



それと同じタイミングで、保健室の扉が勢いよく開く音がする。



「あれー?瀬那先生いないよー?」

「えー……さっき保健室に入っていくの見たんだけどなぁ」



どうやら……女の子たちは瀬那先生目当てで来たらしい。



瀬那先生は、急いでベッドに乗ったため……たまたま私の上に覆い被さる形になっていた。



カーテン1枚越しに聞こえる……女の子たちの声。



「ねぇねぇ。このベッド閉まってるから、ここで瀬那先生寝てるんじゃないの?」

「たしかに!」



瀬那先生がいるかもしれないといううれしさからか、キャッキャッ騒ぎ始める女の子たち。

こんなところ見られたら、大変なことになってしまう!

焦る私とは対照的に……ニヤニヤする瀬那先生。



なんでピンチなときに、瀬那先生はこんなに余裕そうなの?

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