今日も、私は瀬那先生を誘惑します。
 
小栗先生のほうがキレイで魅力的だから、こんな貧相な体は見たくないってこと?


私がまだまだ子どもだから小栗先生と結婚するの?

それとも……私とは最初から遊びだったの?



洋服を着てしまったら……私たちの関係がもう終わってしまうような気がした。



「……やだ」

「やだじゃない。いいから着て」



駄々をこねる子どものように抵抗する私。

いつもならそんな私もめんどくさがらずに相手をしてくれる。


しかし、今日の瀬那先生はそんな私の相手もしたくないらしい。


瀬那先生が私の目の前に服を置いた。



「瀬那先生、私……」

「いいから着ろ」



突き放すような言い方をする瀬那先生。

麗華さんに向けていたあの冷たい声と一緒。


まさか、私に向けられるとは……。

せっかく新しい下着を買って、意を決してここで脱いでみたのに瀬那先生は無反応。

むしろ迷惑だったのかもしれない。

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