今日も、私は瀬那先生を誘惑します。
私は仕方なく服を着た。
「今日はもう帰れ」
洋服を着終わり、ソファに座っている瀬那先生の元へ行く私に瀬那先生はそう言い放った。
「……なんで?私は……」
「まだ明るいから1人で帰れるだろ」
「……」
「1人になりたい」
幻滅した?そうだよね……。
突然自分から脱ぎ始めるなんて引くよね。
だって……少しでも私が子どもじゃないんだってところを知ってほしかったんだもん。
そうしたら、瀬那先生の心をまだ繋ぎとめておけるかなって。
でも……触れてもくれなかった。
小栗先生への愛が本物だったんだ……。
やっぱり小栗先生と結婚するのは本当なんだね……。
私は、荷物を急いでまとめて部屋を飛び出した。
その瞬間……涙が洪水のように溢れた。
あぁ……飛び出して家を出てきたから傘を忘れてしまった。
外はまだどしゃ降りの雨。