今日も、私は瀬那先生を誘惑します。
家に帰ってるときから思ってたけど……つむぎの口調にどことなくトゲがあるような気がする。
もしかして怒ってる……のか?
だけど、そのわりには一気に飲めば帰れるのに残り少ない紅茶をちびちびと飲んでいるつむぎ。
怒っているのは間違いないみたいだけど、本心は帰りたくないと思っているのかもしれない。
「まだ帰さないよ」
俺はつむぎの手から紅茶が入ったマグカップを奪い、テーブルの上のつむぎが届かない位置に置いた。
これでもうつむぎは紅茶を飲めなくなった。
なにも解決してないのに、このまま帰すわけにはいかない。
さっきの俺もどうかしてた。
突然のつむぎの下着姿と誘惑に、俺の思考回路はめちゃくちゃになっていたに違いない。
あからさまに不安そうな顔をするつむぎ。
すぐに俺から視線をそらし、うつむいてしまった。