今日も、私は瀬那先生を誘惑します。

「小栗先生と結婚するんですよね?」



俺を睨みながら涙を流すつむぎ。



「小栗先生って、小栗恵玲奈のことか?」

「はい。小栗先生は結婚して名字が守谷になるんですもんね……っ」

「待て待て。1回整理させてくれ。まさか、恵玲奈と俺が結婚すると思ってんのか?」

「……そうですけど」



つむぎの表情を見る限り、俺のことをからかっていってるとは思えない。

どうやら本気でそう思っているらしい。



俺は深くため息をついたあと、このあとなにをどう説明すればいいのか考えるために頭を抱えた。



「そんなにバレちゃってショックなんですね……」



バレてしまい、俺がショックを受けてるんだとつむぎは勘違いしている。

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