今日も、私は瀬那先生を誘惑します。

案の定、いつものように瀬那先生はあっという間にたくさんの女の子たちに囲まれ、最後ということでみんなから写真を撮ってほしいとお願いされていた。



……そういえば、制服姿で瀬那先生と写真撮ったことないな。

放課後に瀬那先生の家に行ったとしても、制服のまま行くのはだめだとわかっていたから、必ず私服に着替えていた。


私も瀬那先生と写真撮りたい……。

でも、このままじゃ撮れない確率のほうが高いな。



そんな予想は大当たり。

友達と写真撮ったり話したり……高校生最後にやり残したことがないように思い存分楽しんだ。

その合間に瀬那先生を見つけても、まだまだ周りには女の子たちがいて近寄りがたい。



お昼には同じクラスの女の子たちだけで打ち上げと称して、駅近のカラオケへ行くことになっている。

もうそろそろ学校を出ないとだ……。



最後の最後は探しても瀬那先生を見つけることができず、私はさすがに諦めた。



「瀬那先生の家に制服持っていって、そこで着て撮ればいいんじゃない?」

「そうだよね。そうする!」

< 380 / 397 >

この作品をシェア

pagetop