今日も、私は瀬那先生を誘惑します。
「そういうのは他の子にお願いしてください」
他の女子生徒と違って冷静な私にびっくりしたのか、私の肩のあたりをジッと見つめる瀬那先生。
あれ?
もしかして、少しずつ後ずさりしている……?
異変を感じた私は、自分の肩へと視線を移した。
そこには小さなトカゲが乗っかっていた。
「かわいい〜」
私は肩からトカゲらしきものを掴み、手の上に乗せる。
私には3歳下の弟がいて、小さい頃から虫や爬虫類と触れ合う機会が多かった。
そのため、自然と免疫がつき、ゴキブリとか気持ち悪いものじゃなければ基本的に触ることができる。
ふと、瀬那先生を見てみると……さっきよりも私から離れたところにいる気がする。