今日も、私は瀬那先生を誘惑します。


先生であろうその人は、パーマがかった黒髪に、目がくりっとしている。



有名人でもおかしくない……びっくりするほどのイケメン。



こんなに若い先生もいるんだ……。



「はーい!迷子でーす」



初対面の人とも気さくに話せちゃう蛍は、そう言って片手を上げた。



「実は、俺もなんだよね」

「え?!先生じゃないんですかっ?」

「今年から先生になったから、まだどこになにがあるのか曖昧でさ。しかも、ここ入り組んでるじゃん?」



本当に先生なのかと疑うほど、見た目もしゃべり方もチャラい。



顔は芸能人でもおかしくないほどかっこいいけど、私はこの先生苦手かも。



「じゃあ、迷子同士、一緒に体育館探すか」



それから私たちは、先生と一緒に体育館を探した。
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