今日も、私は瀬那先生を誘惑します。
本気だと思ってないんだ……。
そりゃそうだよね。
私なんて、たくさんの生徒の中のたったひとりで……私のことは他の生徒とまったく一緒の立場。
他の子と一緒だという事実が……無性にムカついた。
私は意を決して、瀬那先生の顔へ自分の顔を近づけ……。
瀬那先生の頬に、軽くキスをした。
「先生、また学校でね」
固まった瀬那先生を残して、私は車から離れた。
止まらない胸の高鳴りを必死に抑えながら小走りで玄関のドアの前まで行き……まだ後ろに瀬那先生の車があることを確認した。
瀬那先生は私の方を見ていて、すぐに車は発進した。
さすがの瀬那先生も突然のキスに驚いてた。