今日も、私は瀬那先生を誘惑します。
カレーを黙々と食べ続け、3分の2ほどを食べたところで、私はまた口を開いた。
「ねぇ、お母さん、モテモテな男の人が、かわいいねとか、もてあそぶようなこと言ってくるのってどういうことだと思う?」
「えー……?まぁ、手当たり次第にいろんな女の子にそんなこと言ってるか、単純に好きだからじゃない?」
す、好き……っ⁉︎
それはないない……!
「で、誰にそうやってもてあそばれてるのー?」
「へ……っ⁉︎」
「つむぎの話なんでしょ?」
私のことだとは一言も言ってないのに分かってしまうあたり……やっぱり母は偉大だなぁと思う。
「いつも女の子に囲まれててキャーキャー言われてる人で、私はたぶんからかわれてると思うんだよね」
「同じクラス?先輩?」
「……先輩だよ。本当にモテモテなの」
先生とは言えるわけがないので、歳上ということで先輩と言っておいた。