気付いたらゴーストでした。
《幽霊のゴウくん》
・見た目、8歳か9歳。歳の割にしっかり者。
・敬語が上手、育ちが良さそう。→お金持ち?
・物事の受け入れがよく、現実的。
・全然笑わない
総じて、子供らしくないと書かれ、花純さんは腕を組んでまた考え込んだ。
「ゴウくんが今日亡くなったのだとしたら、キミと同い年の子の死亡事故が……きっとニュースになってるはずよねぇ」
頭で考えた事を真面目に呟くのだが、花純さんはそのままパタンと横になってしまった。
『だ、大丈夫ですか?』
突然倒れた彼女が心配になり、顔を覗き込むと、花純さんはひらひらと手を振って力なく笑った。
「大丈夫、大丈夫。……ただ眠いだけ。だってほら……酎ハイ、飲んだから」
そう言って間もなく、寝落ちした。規則正しく寝息を立てて、花純さんは爆睡していた。
布団で寝ないと風邪をひくのではと心配になるが、霊体の僕ではどうしようもない。
仕方なく、彼女が先ほど書いた開きっぱなしのノートに目を向ける。
丸みを帯びた可愛らしい字で僕の情報を書き連ねている。
その隣りのページにも文字が並んでいた。見るとさっき聞いた"赤いバラの王子さま"の情報だった。