気付いたらゴーストでした。
駿くんから聞いた"想いの糸"の話を思い返し、続けて尋ねた。
『その"想いの糸"なんだけどさ、キミはどういう状況で糸が切れたの?』
どういう、と呟き、駿くんは眉根を寄せる。
『よく分からないけど……気付いたら糸が切れてて。そのあと天使のお兄さんがパァッてあらわれたの。すごいんだよ?? まっしろのおっきな羽でキラキラしてるの!』
『……。へぇ』
駿くんにとっては、その天使とやらが印象的で、感銘を受けたらしい。
『それでね? 糸のはなしをしてくれたの。お母さんとぼくがね、おたがいにつよく想ってたから、つながったって』
お互いに強く想っていたから……?
途端に目の覚める思いがした。
という事は、生前の僕は花純さんを知っていて、花純さんも僕を知っていたという事になる。
互いに強く想い合うほど、それこそ親子の絆ほどの強い想いで、僕と彼女は繋がっていたという事になる。
だけどそれには矛盾が生じる。
当然、僕は彼女を知らないし、彼女も僕が誰であるかを分かっていない。
僕の場合は単に記憶が飛んだだけかもしれないが、彼女は本当に僕を知らないふうだった。
『その"想いの糸"なんだけどさ、キミはどういう状況で糸が切れたの?』
どういう、と呟き、駿くんは眉根を寄せる。
『よく分からないけど……気付いたら糸が切れてて。そのあと天使のお兄さんがパァッてあらわれたの。すごいんだよ?? まっしろのおっきな羽でキラキラしてるの!』
『……。へぇ』
駿くんにとっては、その天使とやらが印象的で、感銘を受けたらしい。
『それでね? 糸のはなしをしてくれたの。お母さんとぼくがね、おたがいにつよく想ってたから、つながったって』
お互いに強く想っていたから……?
途端に目の覚める思いがした。
という事は、生前の僕は花純さんを知っていて、花純さんも僕を知っていたという事になる。
互いに強く想い合うほど、それこそ親子の絆ほどの強い想いで、僕と彼女は繋がっていたという事になる。
だけどそれには矛盾が生じる。
当然、僕は彼女を知らないし、彼女も僕が誰であるかを分かっていない。
僕の場合は単に記憶が飛んだだけかもしれないが、彼女は本当に僕を知らないふうだった。