気付いたらゴーストでした。
「予算は三千円ぐらいで。あの…、元気になって下さいって意味合いの花で作って貰いたいんですけど。そういうの、できますか?」
躊躇いがちに話す男子に、花純さんは笑顔で応対した。
「できますよ? お花を集めますので、少々お待ちくださいね?」
「……はい」
花純さんは銀色の筒から各々の切り花を集めてひとまとめにし、「こういった感じで大丈夫ですか?」と白、赤、黄色の花々を高校生に見せていた。
「大丈夫です、ありがとうございます」
高校生は金額を確認し、それぞれが割り勘にして支払っていた。
花純さんが花束をラッピングして、注文をした男子に渡すと、彼は受け取りながら「あの」と遠慮がちに声をかけた。
「お姉さん、この間。病院に来てませんでしたか?」
「……え?」
「そこの市立病院なんですけど」
花純さんは思い当たる節を見つけて、「ああ」と頷いた。
「……はい。行きました。確か……先々週の土曜日、だったかしら?」
言いながら、意味深に僕をチラ見する。
彼女は皇 駿くんの件で行った土曜日の事を僕に確認していた。
僕はひとつ、大きく頷いた。
躊躇いがちに話す男子に、花純さんは笑顔で応対した。
「できますよ? お花を集めますので、少々お待ちくださいね?」
「……はい」
花純さんは銀色の筒から各々の切り花を集めてひとまとめにし、「こういった感じで大丈夫ですか?」と白、赤、黄色の花々を高校生に見せていた。
「大丈夫です、ありがとうございます」
高校生は金額を確認し、それぞれが割り勘にして支払っていた。
花純さんが花束をラッピングして、注文をした男子に渡すと、彼は受け取りながら「あの」と遠慮がちに声をかけた。
「お姉さん、この間。病院に来てませんでしたか?」
「……え?」
「そこの市立病院なんですけど」
花純さんは思い当たる節を見つけて、「ああ」と頷いた。
「……はい。行きました。確か……先々週の土曜日、だったかしら?」
言いながら、意味深に僕をチラ見する。
彼女は皇 駿くんの件で行った土曜日の事を僕に確認していた。
僕はひとつ、大きく頷いた。