かまってちょうだい!
ドラマは陵がいるのでまた今度見ることにした。その代わり、昨日録画したミステリーバラエティをかける。あたしも陵も、こういう番組が大好きだから。

「ねえねえ、紗季は誰が犯人だと思う?」

陵と誰が犯人なのか推理しながら、お昼の時間は過ぎていった。



お昼ご飯を食べ終え、皿洗いも済ませたんだけど、何故か陵はまだリビングのソファに座っている。

「陵、帰らなくていいの?」

「だって、紗季とまだ一緒にいたいもん」

陵はそう言ってあたしに抱き着こうとするので慌てて避ける。そして困ったなと思いながら天井を見上げた。

あたしは陵とデートする時、あそこに行こう、こんなことをしようと計画を立てる。でも突然陵が押しかけてきたから、何も用意できてない。

「ねえ、さっきのドラマ見てていいからここにいさせて?」

陵がそう言い、潤んだ目であたしを見る。あたしは「しょうがないなぁ」と言いながら陵の隣に座る。そして、ドラマの続きを診始めた。
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