学園No.1アイドルと恋していいですか?
「アイドル科のレッスン室、空いてないんだからしょうがねーだろ」


汗を拭きながら言う。

その顔は形のいい唇に、切れ長で少し色素の薄い瞳。

スラっとして脚も長くて、さっきまで踊ってたダンスも
見惚れてしまうくらい。

「かっこいいな…本当に、アイドルみたい」


そう、この男の子、九重くんは


アイドルを目指している。



うちの学校にある、色々な学科。


アイドル科もその中の一つ。


「レッスン室は実力が高いやつが優先だから、1年は使えないんだよ」


「そっか…それでいっつもここで練習してるんだね、靴ヒモ切れるまで!」


笑いながら言う。



「うるせー!もう忘れろ!」
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