箱の世界~愛が導いた奇跡~
そう香澄くんは言うと、ふぅと深呼吸をして
「瑚々ちゃんが、好きです。大好きです。僕と付き合ってください。」
香澄くんは、顔を真っ赤にしながらも恋愛に疎いという肩書きがついてもいいくらいの私でも分かるように言ってくれた。
「あ、あの、お付き合いって何をするお付き合いのこと?」
勘違いしてたら、めちゃくちゃ恥ずかしい。
「デートするほうのお付き合い」
香澄くんはあっさりと答えた。
「あと、好きって言ってするお付き合いに何があるの?」
香澄くんは苦笑いしながらも、
「返事、すぐじゃなくていいから俺とのこと考えてくれる?」
そう笑顔で言ってくれた。
「うん。わかった。」
私は、ほんとに起こることは無いと思っていたことが起こって、それしか言えなかったけど、香澄くんには伝わったみたいでよかった。
部活に戻ったあとも罪悪感に押しつぶされそうになって、早退させてもらった。
部活を早退したんだからせめて勉強でも......。と思ったけど、その日は、宿題が手につかなかった。
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