箱の世界~愛が導いた奇跡~
1年前・・・
「「楽しい学校生活になるといいな」」
そう考えながら臨んだ中学校の入学式。
この頃の私は、まんがの世界でみるような学校生活を夢見てた。
中学校の生活に周りの子が馴染んできたであろう5月のある日。
私は学校生活には慣れたものの人見知りのせいか、まだ仲のいい友達ができずにいた。
だから、休み時間は好きな小説のヒロインやヒーローを想像しながらスケッチブックに絵を描くことで孤独感をなくしていた。
でも、
「こいつ、男子の絵描いてるぞ!気持ちわりー」
たまたま、ヒーローの絵を描いているところを後ろから男子に覗かれ、とっさにその場から私は走り去った。
その一言があって以来、中学校で叶えようと思った夢を持つのも、好きだった絵を描くことも、楽しみにしていた学校生活も・・・・・やめた。