浅草の喫茶店と探偵ミステリー~血に染まった赤いバラ~
「これって一体何ですか?」
俺が不思議そうに質問するとリカコさんの画面に変わる。
『それは、私が代わりに説明してあげるわね。
あ、ちなみに私は、情報屋よ。立花ちゃん』
情報屋!?
驚いて神崎さんを見るとため息を吐いていた。
「立花。リカコさんは、裏で情報屋でかなり有名だ。
ハッキングの能力も一流だが、美容師としてと
芸能界など流通しているから
かなりの情報網を持っているからな」
ま、マジか!?
まさかリカコさんが情報屋だなんて。
いや。だから神崎さんと親しいわけか……でも意外だ!
『フフッ……自己紹介は、この辺にして本題に入るわね。
このデータによるとやっぱり新種の麻薬は、
〝華の雫〟で間違いなさそうね。
最近闇で出回り始めている新しく開発された麻薬。
効果は、他のと違い…切れた時の発作が無いから
知らない間に麻薬を摂取させる事が可能ね。
ただ問題は、飲んだ後にあるキーワードを言うと
トランス状態にさせられる。
催眠効果が可能になる恐ろしい薬よ!』
えっ……それってどんな状態なんだ?
リカコさんの説明だとよく分からない。
ただ分かるとしたら麻薬だから怖いというだけだ。
するとリカコさんがさらに詳しく説明し直してくれた。
『例えば…そう立花ちゃんが薬を飲まされたとするわね?
そしてトランス状態…睡眠状態になった所にキーワード
そうねぇ……『アマチュア』という言葉を覚えさせる。
しばらく経つと元に戻るけど立花ちゃんには、
すでに『アマチュア』というキーワードを出せば
いつでもトランス状態にさせる事が可能になったわ』
『のちにそのキーワードを使い立花ちゃんを
トランス状態にさせた後にあなたに悪さしたり
自殺しろと指示を出せばその通りにやらせる事が
出来るって訳よ!
後で気づいたとしても後の祭りだしね』
だとしたら…それって恐ろしい麻薬じゃないか!?
そんな事って、本当に可能なのか?
信じられないと思いながらも、それだとしたら
伊藤さんも……それで?
「じゃあ伊藤さんもそれで殺されたんですか?」
『まぁ……そうなるでしょうね。私も警察に入り込み
調べてみたら彼の体内からその成分が発見されてたわ。
花の香りがするらしいし、他のデータと比べても
それで間違いないわね』