世界が終わるとき、そこに愛はありますか
まぁ…たしかに怒り心頭って感じだったし、深景さんの想いが成就することがないのは他人のあたしでも容易に分かった。


「…深景さん、唯さんに何したの?」


「んー、それは俺からは言えないかな。唯ちゃんに直接聞いて?たぶん深景からは話さないと思うから」


あたしなんかが聞いていいんだろうか。


唯さんにとって深景さんのことはもう終わったこと。


掘り返したくないんじゃないかな…。


「雪花ちゃんって本当に深景のこと好きなんだね」


照明を落としたリビングに月明かりだけが射し込み、涼の含みのある笑みを照らし出す。


「そういう女の子ほど気になっちゃうんだよね。俺のものにしたくなっちゃうの」
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