世界が終わるとき、そこに愛はありますか
「…深景さん…?」
なんて声をかければいいのか分からなかった。
ただ、そのままでいることしかできなかった。
「雪花は…俺から離れていかないで…」
掠れた弱々しい声が耳元で聞こえる。
「……まだ、酔ってる…?」
今の深景さんは深景さんじゃない。
それとも…これが素なのかな。
いつもは冷静沈着で冷たいところもあって、人と一定の距離を保って付き合ってるようなイメージがあるけど、本当の深景さんは、寂しがり屋だったりするのかな…。
「……悪い。今のは忘れて」
急に我に返った深景さんは、パッとあたしから離れて普段通りの口調に戻る。
その目は決まり悪そうに泳いでいた。
「…あたしは離れていかないよ。大丈夫」
捨てられた仔犬を見ているようだった。
どうにか側にいてあげたい、一人にはさせられない。
助けてあげたい。
そう思ったんだ。
たとえ、別の人を想っていたとしても…。
なんて声をかければいいのか分からなかった。
ただ、そのままでいることしかできなかった。
「雪花は…俺から離れていかないで…」
掠れた弱々しい声が耳元で聞こえる。
「……まだ、酔ってる…?」
今の深景さんは深景さんじゃない。
それとも…これが素なのかな。
いつもは冷静沈着で冷たいところもあって、人と一定の距離を保って付き合ってるようなイメージがあるけど、本当の深景さんは、寂しがり屋だったりするのかな…。
「……悪い。今のは忘れて」
急に我に返った深景さんは、パッとあたしから離れて普段通りの口調に戻る。
その目は決まり悪そうに泳いでいた。
「…あたしは離れていかないよ。大丈夫」
捨てられた仔犬を見ているようだった。
どうにか側にいてあげたい、一人にはさせられない。
助けてあげたい。
そう思ったんだ。
たとえ、別の人を想っていたとしても…。