世界が終わるとき、そこに愛はありますか
喉の奥までカニが侵入し、触れた部分がピリピリと痛む。


「あははははははははは!!あんな女の娘なんだから虐待されて当然なのよ!あはははははははっ!!」


叔母は狂ったように何度も何度もカニを喉元で上下さてくる。


「ゴホッゴホッ…おぇっっ」


耐えきれずその場に嘔吐すると、叔母は満足したようにほくそ笑み、吐瀉物にあたしの顔面を押しつける。


ツンと鼻孔を刺激する酸っぱい臭いが余計に吐き気を誘い、胃液がせり上がってくるのがわかった。


「やめて…離して…」


そう漏らしたとたん、押さえつける叔母の力が強まったのを感じた。


体育終わり、愛結に綺麗に巻いてもらった髪が吐瀉物に絡まった見てられない汚さ。


気持ちの悪い臭い。


顔にまとわりつく、固形が混ざったベタつき。
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