世界が終わるとき、そこに愛はありますか
そんなあたしを、お姉ちゃんは連れて逃げてくれた。


人間の血が通ってない母親の元から。


お姉ちゃんとあたしは父親が違う。


けど、そんなことは関係なくあたしに愛情を向けてくれた。


お姉ちゃんはカネに困った母親に売られてキャバ嬢になった。


その収益は半分以上母親に搾取され、働いても働いてもお金は手もとに残らなかった。


なのにお姉ちゃんは文句も言わず働き、あたしを養ってくれた。


そんなお姉ちゃんが殺された。


頼れる親戚もいないあたしは施設に入れられるんだろうか、と不安に思っていたところ、母親の妹が引き取ってくれた。


今思えば奴隷が欲しかったんだろう。


それからまたあたしは地獄の生活に逆戻り。
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