世界が終わるとき、そこに愛はありますか
「…そ」


何かを考え込むような間を取る深景さん。


気まずい沈黙が流れる。


『あ…あとさ…』


「何?まだあんの?」


『…浅香が雪花ちゃんの本名を知ってたし、茉莉愛の妹だってことも知ってた。他にもいろいろ知ってることがあるのかもしれない。だから、雪花ちゃんのこと、気をつけてみててあげて』


涼がそう言ったとたん、深景さんが身に纏う空気が一変した。


「……アイツの周りにいる情報屋を洗い出せ」


地を這うような低い声。


何かのスイッチが入ったようだった。


『洗い出してどーする気?』


「浅香がどこまで情報を掴んでるのかを聞き出す」


『りょーかい。明日中にはリストアップして送る』


バチバチしていた二人が結託した。


きっと、あたしの身を守るために。
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