世界が終わるとき、そこに愛はありますか
「今後、絶対に夜遅くに出歩くなよ。繁華街にも行くな。莉愛のことを詮索するのもやめろ。たとえ誰かと一緒でも、だ。わかったな」


電話を切ったあと、深景さんがそう捲し立てる。


「…ごめんなさい」


やっぱり怒ってるよね…。


ここに住ませてもらうとき、最初にした約束を破ったわけだから。


「いや…別に謝んなくてもいいんだけどさ。涼と一瞬なら安心だって思うのも分からなくはないし。次から気をつけてくれりゃそれでいいから」


「……優しいんだね、深景さんって」


オンとオフの差が激しいというかなんというか…。


てっきり怒られるかと思ってたけど、今回のことは見逃してくれるんだ。


「別に。その代わり、次はないからな」
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