世界が終わるとき、そこに愛はありますか
気づけば、自分勝手な涙で視界が滲んでいた


「…そっかぁ…。そんなに自分を責める必要はないと思うけどなぁ…」


「そうだよ。人間生きてりゃ邪な考え持っちゃうことだってあるじゃん」


話し終わったあたしに、二人はそう言って背中を優しくさすってくれたんだ。


「てか、雪花があたしたちに悩み相談してくれて、嬉しかった。ありがとね」


奈津はそう言って微笑みかけてくれた。


この二人と心を通わせ合えたのは小学生以来かもしれない。


きっとそれはあたしが周囲を警戒するのをやめたから。


心の壁を取っ払ったから。


どれもこれも、全部深景さんがあたしを変えてくれたからできたことなんだ。
< 187 / 490 >

この作品をシェア

pagetop