世界が終わるとき、そこに愛はありますか
「雪花はさ、その深景さんって人に振り向いてほしいの?それとも、想いを断ち切りたいだけなの?」


振り向いてほしいのか…想いを断ち切りたいのか…。


「…わかんない。できることなら振り向いてほしいよ?でも、あたしには無理だから。唯さんには敵わないから。だから、想いを断ち切りたい」


ホントは諦めきれない。


でも、忘れるしかない。


「そうやって決めつけるからダメなのよ。いい?こういうのはね、ガッツなの。諦めない心が大事なの。男の心なんて攻略しさえすれば案外簡単に変えれんだって。だから自分を卑下しないでよ」


愛結の大きな目があたしを見つめる。


奈津も隣で大きく頷いている。


「……深景さんは、本当に唯さんのことしか見てないよ。逆にあたしのことはセフレとしてしか見てない。あたしには分かる」


昨日だってそうだった。


あたしはあのマナミという女と同じだ。


ただのセフレ。


その他大勢で、特別な存在にはなれない。
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